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雪だるまと女の子

ある冬の寒い日。
地面も屋根も真っ白になるぐらいの雪が積もったんだ。
小さな女の子は、雪の上を歩いて音をならし、感触を楽しんだ。

そしてね、雪だるまを作ったんだけど、
雪だるまは生まれたとたん、びっくり、するような速さでかけていってしまった。
女の子はあわてて、雪だるまを追いかけた。
「ねえねえ、なんでそんなに慌てているの?」
女の子がそう聞くと、雪だるまは答えた。
「僕を、作ってくれてありがとう。
僕にはね、あんまり、時間がないから、たくさんの事を試して、たくさんのものが見たくて。
ちょっと、よくばりだったかな?」
そっか…女の子は、雪だるまを作った事を少し申し訳なく思った。
だって、少しの間しか生きられないんだもの。

それから、雪だるまは、黙って、銀世界を眺めたり、
女の子といっぱい遊んだりして過ごした。
女の子も雪だるまといる時間が少ししかないと思ったから、
雪だるまとたくさん一緒にいたいなって思ったんだ。
雪だるまは、ずっと、幸せそうで、楽しそうだった。
目をまんまるにして、いろんなものに興味を持っていた。

だけど、春が近づくにつれて、地面の雪とともに、雪だるまはやせ細っていった。
でも、最後まで雪だるまは、しっかりと、今ある景色を見ていた。
春に近づく景色は、今しか見れないから。
だけど、春が見たかったなぁって、少し寂しそうだった。
そして、とうとう雪だるまは溶けてしまった。

春が来たころ、雪だるまがずっといた場所に、女の子はひとつの苗木を植え、
その苗木に青いリボンをつけてあげた。
そして、思ったんだ。
来年も雪だるまを作ろう。だって、あの雪だるまはすごく幸せそうだったんだもの。
きっと、喜んでくれるって。そしてね、春にはとなりにもうひとつ苗木を植えるの。
今度はピンクのリボンにしよう。

そして、冬が来て、また、春がきて、また、冬がきて、
月日は流れて、女の子はずっと大きくなった。
そして、苗木も成長して、女の子の手が届かいぐらい大きく伸びていた。
青いリボンとピンクのリボンが枝で風に揺れている。
女の子は顔をあげ、
「ああ、一生けん命生きなきゃな」って力をもらうんだ。
冬だけの懐かしい友達を思い。

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コメントの投稿

Private :

久しぶりのヒロヒロさんの童話、また楽しませていただきました^^
楽しませていただいた、というより、途中、涙が出そうになったけどね。
ヒロヒロさんの童話って、しっかり現実を見つめて、でもその中からしっかりと教訓や優しさをいっぱい引き出しているところが本当にすごいと思う!
ヒロヒロさんの繊細で優しい感性にはいつも頭が下がるような思いです。

>コメントありがとうです

*Megiさんへ*

ありがとうですi-178
ヒロヒロは童話を書くとき、実はあんまり構成を練ったり、深く考えたりして作ってなくて、ほとんど、インシュピレーションなんですけどね。
Megiさんが、そういう風に感じてくれるなんて、すごくうれしいですv-411
ヒロヒロの心はほんとちびっちゃいですけどね(
汗)
知らないうちにヒロヒロの願いや願望とか、そう思いたい感情とか、いろいろ入ってるのかもしれないななんて思います。
読んでくれてありがとうでしたv-343
           by ヒロヒロ
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